28歳、元区職員、母子家庭育ち、二児の母

早産児に対する産後ケアの拡充が実現

皆さまこんにちは。

足立区議会議員の川村みことです。

   

代表質問にて質問し、前向きな答弁をいただいた早産児への産後ケア利用が本日拡充となりました。

少し解説したいと思います。

   

区では、足立区周辺の数施設について、産後ケアの利用助成を行っています。

具体的には、1泊およそ7万円程度の利用料がかかるところ、区の助成を行うことで、1泊2日が10,000円、以降1日追加ごとに5,000円(2泊3日は15,000円、3泊4日は20,000円)の自己負担で利用できるというものです。

育児相談や母体の回復・休息などの目的で利用することができ、多くの方にご利用いただいています。

   

7月1日時点での利用可能施設及び利用対象者は以下です。(区ホームページより)

   

産後ケア制度の詳細についてはこちら

https://www.city.adachi.tokyo.jp/hoken/fukushi-kenko/kenko/sangokea.html

   

通常、出産後は母子同室するなどして育児練習を行い退院するのが一般的です。

しかしながら、何らかの理由でNICUへ入院することとなった場合、母親は先に退院しているため、母子同室での育児練習の機会なく退院することとなってしまいます。

そこでNICU卒業生の方々は、育児練習や長期間別々で入院していた子どもとの生活リズムを合わせるための練習場所として、この産後ケア制度を利用されている方も多いとのことです。

   

この産後ケアですが、区の助成を受けられるのは、生後4か月までです。

NICUでの入院が4か月未満だった場合は問題ありませんが、早産では長期となることもあり、対象月齢である生後4か月を過ぎての退院となることもあります。

このような早産等の事情がある場合、医療機関は上の表にある対象月齢を過ぎても受け入れてきましたが、区の助成制度は生後4か月までと決まっているため、1泊7万円程度の自己負担で利用するか、育児練習なしでの退院を余儀なくされているのが現状でした。

   

NICUでの入院が長期になった場合は既に、NICUで子どもの生活リズムができています。

このような状況の中、助産師さんのアドバイスなしに自宅で即赤ちゃんのリズムに合わせて対応していくのは容易なことではありません。

   

医療機関の方に話を伺いますと、対象月齢を定めているのは、コット(赤ちゃんを寝かせるベットのようなもの)に寝れる体重や身長を超えてしまうからなどの理由が主ということで、早産の場合は小さく生まれることがほとんどですので、4か月を過ぎても受け入れていることがあるとのことでした。

   

だったら、やらなければならないのは1つだけ。区のルールを変えるだけなんです。

そこで先日の代表質問にて提案したのが、「早産児に対する産後ケア利用拡充」です。

医療機関が受け入れ可能と認めた場合は、生後4か月を過ぎてからも区の助成対象にすべきと強く要望しました。

「7月1日からの拡充を行う」と答弁をいただき、早速本日から対象者の拡大が実現しました。

   

担当課に確認しましたところ、6月25日の私の代表質問から7月1日の実現まで1週間しかなく、ルール改定に精一杯で、ホームページの更新や産後ケアの案内チラシの更新が追い付いていないとのことですが、7月1日から適応になります。ご安心ください。

また、「確かに課題だから急いでルールを変えないと!」と頑張って下さった担当課長と担当課の皆さま。

この場を借りて御礼を申し上げたいと思います。

   

実はこれを提案するきっかけになったのは、私自身が早産となったからです。

NICUへの面会を毎日続ける中で出会ったのは、お隣のお母さんが「もうすぐ退院ですよ」と言われている場面でした。

「産後ケアを利用して一緒に過ごすのに慣れて帰りたい」と仰っていましたが、既に過ぎてしまった生後4か月。

退院が決まって嬉しそうな中でも、不安と悲しさが感じ取れました。

   

早産となったお母さんは、自分を責める方も多いです。

そんな中、このようなことで不安を増やすのは、誰のためにもならないと感じました。

区のルールが適用範囲が広ければ、お母さんは不安にならずに済んだのに。

絶対に変えたい、そう思いました。

   

早産など、どのような状況でも、産み育てやすい足立区へ。

どのような事情を抱える方も、誰ひとり取り残さない足立区へ。

これからも毎日、初心を忘れずに活動していきたいと思います。

   

足立区議会議員 川村みこと